Black and White House
白と黒の家
Concept
函館山の麓の観光客が散策する坂道エリアに位置し、伝統的建築物群保存地域に指定されている敷地は、昔5、6軒の長屋が連なる細長い土地であったらしい。取り壊された後は、更地にして駐車場利用されていたが、傾斜している前面道路側には当時の石垣と狭い玄関先のなごりを残す階段だけが、いまなお年月に耐え坂道を往来する人々に歴史を語っている様に見えた。建築物に限らずそういった過去を物語る色々なものとそれを感じ取る人々が、この地域に情趣を与えている。
クライアントは、函館のこの地域の雰囲気を気に入り移住を決めた。景観保全の為の市条例等の制限も、ここに居を構えるならば受け入れることは、当然のことだったのかも知れない。最初は新進気鋭なデザイナーが作り出すような斬新な外観を希望していたが、次第に落ち着きのあるかたちへシフトして行った。
敷地の形状は少し平行四辺形になっていて、母屋は敷地の長手方向に平行に配置するが、前面道路側はガレージを道路と平行配置することで、建物に角度が生まれ、外部の玄関ポーチや内部の吹抜け等にここにしか存在しない敷地形状のエッセンスが入り込む。その吹抜け空間に大きな開口部と中庭を設けてタテ動線に鉄骨の螺旋階段を配置し、それらを中心に諸室へつながる構成となっている。1階LDKの大きな空間に黒く光沢のある鉄骨階段と二階吹抜けの手すりの存在感が、白い塗り壁に際立ってこの建物の名称の由来となる。この黒という色の選択肢が空間に重みも与え、落ち着いた緊張感を加えており、そのイメージをベースに各部のデザインも進め、子供室や主寝室等は空間ごとのテイストを加えている。
DATA
所在地 北海道函館市
用途地域 第一種住居専用地域
敷地面積 426.58 ㎡
建築面積 203.42 ㎡(61.64坪)
延床面積 330.43 ㎡ (100.13坪)
構造規模 木造在来、地上2階建て














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